あいうえお・ABC なぜ どこが むずかしい?どうしたら 読み書きできる?
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「努力しないからできない。問題の根本はAさんの甘えにある」という見方もあると思います。そもそも今回のことは、Aさんが宿題をやってこなかったことに端を発しています。 授業についていけないというなら、ついていけるように頑張らせるというのはもっともだと思います。 しかし、できないから頑張れない。そんな自分自身に苛立ち、やる気もすっかり失せて、ますますできなくなる。多かれ少なかれ、そんな経験は誰もがしているのではないでしょうか。それを「ただの甘え」と見られては立つ瀬がありません。 以前、授業態度の悪さを注意されて、 「俺なんかから見れば、先生たちはエリートですよ。だから、俺たちの気持ちなんかわからない。授業についていけないとか、なかったでしょ」と、言った生徒がいました。 「いや、先生も高校のときは数学が苦手で…」と言う私を制して、彼は 「なんだかんだ言っても、大学まで行ったから先生になれたんでしょ。俺はどう頑張っても大学は無理だと思う」と続けました。 「学年でビリになったときの気持ちってわかりますか?」 「うーん、でもね、そうやって自分の考えを話しているのを見ると、頭が悪いなんて思えないんだよ。やればできるよ。なのに、なぜ頑張らないんだ」と言うと、彼は 「だから先生には俺の気持ちなんてわからないっていうんですよ。俺だってそれなりに頑張ってみたこともありますよ。だけど全然ダメ。できるようになんかならない。俺はやらないからできないんじゃなくて、できないから、できないからやらないんです」と、言い放ちました。 「まじめにやってできなかったら、俺は本当にバカだってことになるじゃないですか。だから真面目にはやらない。つっぱって、やればできるけど、やらないってふりをしているんですよ」と、彼は言ったのです。

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