何度までが「い」? 何度からが「こ」? これまでに何人か「い」と「こ」を混同する子を見ていますが、「テニスボールに書いて転がしたら、『い』も『こ』も区別できないでしょ。そんな感じ」だと説明してくれた子もいました。確かに「い」も「こ」も、コロコロ転がってしまったら区別はできそうにありません。しかもあいにくなことに、「い」と「こ」は同じ方向に傾いているのです。 「一体、何度までが『い』で何度からは『こ』何ですか?」と聞いた子もいました。 このような混乱を避けるためには、「い」はたて棒2本、「こ」は横線2本と基本をしっかり押さえた上で、スモールステップを踏むことです。その上で頃合いを見て「どうしたらもっとかっこよくなるだろう?」と問いかけてみます。それも自分自身で気づければ理想的です。 カーナビの指示通りに運転をしていても道が覚えられないのと同じように、なぞり書きをしても微妙な傾きや丸みなどは印象として残らないことが多いようです。手取り足取りでは、それこそ気づきのチャンスが失われてしまいます。
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