書くことに強い抵抗を示したCさんは、しばらく口頭やタイピングで勉強をしていました。「少しだけ書いてみようか?」といっても、「読めればいい」と殴り書きにしていましたが、そんなCさんがある日突然、遅くとも、しっかりした字を書き始めました。 驚いたスタッフが 「上手じゃない!どうしたの?」と聞くと、 「まぁ、中学3年ですからね」と、答えたそうです。 手先が不器用で、靴ひもが結べないなども大きなストレスとなっていたCさんにとって、それがタイミングだったのかもしれません。 無理に急がせることはありません。急かせば、「叱る ⇒ やる気をなくしたり、イライラしたりする ⇒ 成果が上がらない」といった悪循環に陥りやすくなります。それよりは、その子なりの学びを尊重し、褒める循環に入れるようにすることが大切だと思い知らされた経験でもありました。
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