まとめにかえて 「読めるよ! 書けるよ!」と胸を張る子どもたちの姿を見ていると、成長の過程においてそれは単に文字を習得するということ以上の意味をもつのではないかと感じさせられます。しかし文字や語、さらに(本冊ではあまりふれられませんでしたが)文を読み書きするということは、思うほど簡単なことではありません。 全国の不登校小中学生数は、2018年度は16.4万人を超え、2012年度比で+46.0%、不登校小学生数は2.2倍以上に達しています。もちろんその理由は様々だと思いますが、1つの理由として私たちが考えているのが、小学校への外国語活動の導入です。リヴォルヴ学校教育研究所では2000年から不登校支援に取り組んできましたが、不登校の背景には「発達性ディスレクシア(読み書き障害)」、漢字や英語などの「読み書き困難」が潜むことも少なくないと感じています。 そこには「このくらいのことはできてあたり前」という思い込みがあり、その思い込みが、見えるはずのものを見えなくしているのではないかとも感じています。逆に言えば、その困難に寄り添うことは、これまでの教育のあり方を見直す端緒をつかむことになるのではないでしょうか? 残念ながら、今回の予定のページに達してしまいました。本冊はこの後も、皆様からのご意見やご感想などお聞かせいただきながら、加筆修正、充実を図る所存です。更新の際にはリヴォルヴ学校教育研究所のWEBサイト上でお知らせしてまいります。何卒ご協力のほど、お願い申し上げます。
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