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おすすめ書籍・ソフト

教育関係・全般

「逝きし世の面影」
「父は空、母は大地」
 江戸末期から明治初期にかけて日本を訪れた外国人の目から見た庶民の暮らしは、私たちが思い描く以上に豊かなものであったようです。モースは、「世界中で日本ほど、子どもが親切に扱われる国はない。」と言います。当時の東京は、障害を抱えた人々にとってもやさし い街であったようです。これからの教育を考える上でも、貴重な示唆を与えてくれる1冊です。 (ONO)  1854年アメリカのピアス大統領はインディアンたちの土地を買収し、居留地を与えると申し出た。翌年インディアンの首長シアトルはこの条約に署名。この絵本はシアトル首長が大統領に宛てた手紙をもとにしています。たしかどこかの会社の道徳の教材(中学生用)にも取り上げられていました。 「常識ほどあてにならないものはないということも、また常識である」ということを、改めて考えさせられる絵本です。シアトル首長は、「どうしたら空が買えるというのだろう?そして大地を。……わたしにはわからない」と言います。強欲資本主義の対極にある、一般にインディアンといわれる人々の価値観に、目を覚まされるような思いがします。子ども達に、そしてともすれば本来の自分を見失いがちな大人にも、ぜひ読んでほしい一冊です。(ONO)

特別支援教育関連

「長所活用型指導で子どもが変わる Part1 特殊学級・養護学級用」
「長所活用型指導で子どもが変わる Part2 小学校・個別指導用」
 本書は、特殊学級・養護学級用とされていますが、授業の改善を考える通常学級の先生方にも参考になるヒントがいっぱいです。
 第1章では、子ども達の学習方略について短くわかりやすくまとめられており、第2章以降では、継次型と同時型それぞれのタイプ別にどのような指導方法が有効かを、左右見開きの指導案形式にまとめてあります。(ONO)
 Part1とPart2どちらか1冊ということであれば、Part2をお薦めします。継次処理、同時処理などと言われると少し難しい感じがしますが、指導案を比較してみることでその特徴がすっきりと理解できます。小学校低学年の内容が中心ですが、本書に記載されているアイディアは、小学校高学年や中学校以上での指導にも参考になります。 (ONO)
「ふしぎだね!?LD(学習障害)のおともだち」「ふしぎだね!?ADHD(注意欠陥多動障害)のおともだち」
特別支援教育ソフトウェアvol.1「しっかり見ようライト」

 昔は今よりもずっと厳しい躾をしていたようですが、前掲の「逝きし世の面影」を読んでいると、その一方でいつも子ども達のそばにあってやさしく彼らを見つめる大人たちの姿が浮かび上がります。最近、クラスやご近所にLDやADHDの子がいて、という相談を受けることも多くなりました。まずは、理解をすることから。親子で、そして職員室にも1冊いかがでしょうか。 (ONO)  読み書きに困難を示す子の中には、目を上手に使って見ることを苦手としている子が少なくないように感じます。このような子ども達は、文字がなかなか覚えられなかったり、行を飛ばして読んだりします。個人差はあると思いますが、このソフトを使って読む力を大幅にアップさせた子もいます。ただし動作環境によっては利用できないこともあるようなので、よく確認してください。(ONO)
「先生、ありがとう」 「先生、ありがとうvol.2」
 高機能自閉症・アスペルガー症候群というしょうがい名のついた子ども達を育てている親の会「ダンボクラブ」が、「発達障害のある子に学校がどのような支援をしてくれているか」という視点から発行したもの。様々な事例と対応について、子どもたちのライフステージ毎に紹介し、説明も丁寧になされています。学校の対応をただ批判するのではなく、感謝を表しながら今後の連携について模索していこうとする姿勢には、障害という枠を超えて学ぶものがあります。教育関係者、保護者の方必見の書です。(M)

英語指導法関連

「フォニックス指導の実際」
「英語漬け 改訂版」
 たとえばpinに対してpine。 usに対してuse。このようなとき、単語の最後にeが来ると、その前の母音は「名前読み: i はアイ」になります。 本書には、英語のつづり字のルール、フォニックス指導の how toがわかりやすくまとまっています。
 英語が苦手だという子の支援にも、参考になります。小中学生に英語を教える方にとっては必携の書です。 (ONO)
  「英語漬けは難しい」という声も聞きますが、ポイントは耳だけに頼らず、日本文や文法の知識を参考に聞き取るようにすること。We have to wear a white shirt at our school.ならば、Weのあとに来るのは「着なければならない」。たとえwearが未習の子でも「『着る』って英語でなんて言うと思う?」と声をかけます。次は「白いシャツかな」と予想しながら聞き取れば、効果抜群です。 (ONO)
「英語漬け ルールと、しくみ」
「増田式最新メソッド 歌って覚えるキーボード」
 「文法なんてどうでもいい」と言う人もいますが、やはり基本は抑えておいた方がいいですね。日本語は基本的に「主+目+動」なのに対して英語は「主+動+目」。これだけでも体にしみこませておけば、より効率的に英語を身につけられます。最初に単語の並べ替え、それができたらタイピング(ディクテーション)。難しい文法も、理屈抜きに身につけられます。 (ONO)  このソフト、派手さはありませんが、効果抜群。英語につまずく子の中には、itにhを足せばhit、sを足せばsitのような音韻操作の理解に困難を示す子もいます。ローマ字入力を練習しておけば、英語学習にも役立って、一石二鳥です。「ABC英語れんしゅうちょう」で英語の勉強を始める前、ローマ字を習う小学4年生あたりからの利用がお薦めです。 (ONO)
「Oxford Reading Tree: Stage 1+: First Phonics: Pack」
「英単語・熟語ダイアローグ1200えいご漬け改訂版」
 ところどころにライムをまじえたリズムのよい文章で、子音や母音のしくみに注意が向くように特定の単語を繰り返しています。「読む」ことを自然とフォニックスの世界へ結びつけるよう、意図的に構成されています。ステージ1+では、子どもがよく使う表現がたくさん登場します。リズムやライムを強調した文章を通して、フォニックスの世界を紹介します。アイスクリームの話や縄跳びの話が収録されています。 収録タイトル: The Ice Cream /  Can You See Me? / Good Dog / What a DIN! / See Me Skip / The Mud Pie. 各話 8ページ。 19.2×16.7cm(ONO)  ちょっと易しめとはありますが、英語検定でいうと準2級程度からになるのではないでしょうか。やはり She must have inherited her talent from her mother. の her などは h の音が落ちていて、というよりは her そのものがほとんど聞こえてきません。私達も「「こんにちは」を「ちわ」とか「ちゃ」としか発音しないことがありますが、耳でいくら聞いても「こん」は聞こえてきません。耳で聞くのではなく、日本文やや文法から推測して聞く癖をつけると一層効果的な練習になると思います。内容は旺文社の「GIALOGUE1200」に準拠しています。  (ONO)
Mother Goose Jazz Chants (Jazz Chants) (ペーパーバック)
 数あるチャンツの中でも特にお奨めの1冊。ある程度フォニックスが身についた、小学生の英語クラスに最適です。 ラップ調の曲もあったりして、歌いながら自然と英語のリズムに馴染めます。私が特に好きなのは、「Teddy Bear, Teady Bear, turn around」。まずは歌を聞いた後、「Teddy Bear が turn around しているのはどの絵でしょう。touch the ground は?」と質問し、歌詞の内容を推測させます。歌えるようになったら、ここでは ou 、ローマ字の影響でつい「オウ」と発音してしまいがち、を含む単語が繰り返し出てくるので、turn ar□□nd として四角の中に文字を入れる練習をすれば、フォニックス教材としても使えます。  
 曲が新しい分だけ?ちょっと高めの価格設定ですが、ぜひCDと一緒に使ってください。

国語指導法関連

「漢字がたのしくなる本1~6」
 「湖」と「潮」など似ている漢字を読み間違えたり、なかなか書けるようにならないという子には、この本をお薦めします。
 門の中に耳が入って「聞く」などのあわせ漢字。そして「石+包=大砲の砲」、「手+包=介抱の抱」など、音記号と意味記号をもとに系統的に漢字を学ぶことができます。  (ONO)