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「オノムの英語の学び方・教え方」〜英語のテストに強くなる〜補足ブログをアップしました
受験シーズン真っただ中です。しかしテストで出題されている問題の中には「どうしてこの問題なの?」と疑問を感じさせるものも少なくありません。
英語ではコミュニケーション重視といいながら、「英語力」ではなく「注意力」や「根気」を見ようとしているのではないか、と思われるような出題も多く目にします。
今回のセンター試験では、アクセントの問題で出題された16単語の内、5単語がメルマガの中でふれた(パターンの)単語でした。高校入試ではもっと高い確率で出題予想が可能ですから、点数が取りやすい問題として「お得感」はあります。しかし「それで本当にいいのか」とも思います。
さらにセンター試験では、単語は‘qual-i-ty’と分節されない状態で提示されています。‘quality’は先頭にアクセントがありますが、これを‘※qu-al-i-ty’としてしまえば第二音節にアクセントがあると判断してしまうことにもなりかねません。
今、単語の分節方法をきちんと教えている高校はどれくらいあるのでしょう。あなたは学校で、単語の分節法について指導を受けた記憶がありますか?教えられてもいないのにこのような出題がされているのだとしたら、これは不当な問題以外の何ものでもありません。
講演会などで「どうしてテストをするのですか?」と質問すると、戸惑われたような表情を見せる先生も少なくありません。「テストがあるから、テストをつくる」というようなことにはなっていないでしょうか。テストを行う際には、「なぜ、何を目的に行うのか」「どのような力を試そうとしているのか(どのような力が求められているのか)」を確認する必要があります。
テストは、生徒の到達度を測るだけでなく、指導の成否を評価するためのものでもあります。平均点が40点にも達しないようなテストを実施して「生徒の努力が足りない」「厳しくしなければ、生徒は努力しない」などと言っている先生もいますが、そのような先生は、生徒の努力不足と同時に自身の指導力の不足を露呈していることに気づいているのでしょうか。評価が40点にも達しないようなレストランに、お金を払って食事に行こうという人がいるでしょうか。
求める力を正確に測ることができたのか否か、テスト自体が妥当で信頼がおけるものであったかを検証する必要もあります。先生方には、生徒に通知表を渡すだけでなく、せめて問題別に正答率ぐらいは算出してほしいと思いますが、これを行っている先生はどれだけいるでしょう。忙しいというのもわかりますが、コンピュータを上手に使えば、普通に採点するのとほとんど同じ時間でより精細な分析を行うことも可能です。
ある専門書に、「本当に良いテストは、これも、本当に良い授業と相まって、生徒の力を伸長する」と書かれてあったのを印象強く覚えています。ちょっと辛辣ですが「無責任なテストが‘落ちこぼれ’を作る」と題された名著もあります。しかし今、大学の教職課程で、テストの作成方法やテスト自体の妥当性や信頼性、実用性についての評価方法について、きちんと指導を受けている学生はどれほどいるのでしょう。